※掲載している事例内容は解決当時の法令に従ったものとなっております。
事例71 亡くなった母に前婚の子がおり、複雑な相続を円満行いたい。
- ご相談者Aさん
- 年齢:50代
- 性別:男性
- 続柄:長男
- ご相談までの経緯・背景
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A(長男)さんのお母様が亡くなられたため、父Bさんと弟Cさん、母の前婚の子であるXさんとYさんの合わせて5人が相続人となりました。
相続財産は預貯金と不動産がありましたが、唯一の不動産は弟Cさんが長年住居としており、今後も居住し続けたいと希望していました。
Aさんは相続人全員が納得して、円満に遺産分割を行いたいと考え、当法律事務所に相談にいらっしゃいました。
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相続財産は預貯金と不動産があり、唯一の不動産は、弟Cさんが長年居住していました。
弟Cさんは今後も居住し続けたいと希望していたため、Aさんは弟Cさんの希望を叶えたうえで、相続人全員が納得して円満に遺産分割を行いたいと考えていました。
- 解決までの流れ
Aさんは、不動産を単独で弟Cさんに相続させることに、母の前婚の子であるXさんとYさんが同意してくれるか心配していました。
共同相続人の一人が相続開始前から被相続人の許諾を得て遺産である建物に被相続人と同居してきた場合は、特段の事情のない限り、被相続人死亡時から少なくとも遺産分割終了までの間は、被相続人の地位を承継した他の相続人を貸主、同居相続人を借主とする建物の使用貸借契約が存続するという判例があります。
この判例が前提としているのは、当該建物は遺産分割の対象となること、遺産分割協議後、共有建物になった場合には賃料を支払う必要がでてくる可能性があることです。
そこで、弁護士は不動産の価格と銀行の金銭債権をあわせた金額の法定相続分8分の1をXさんとYさん支払うことによって、不動産を弟Cさんの単独所有にすることを提案しました。
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結果・解決ポイント
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弁護士の提案に、XさんとYさんも同意し、無事に遺産分割協議が成立しました。
これにより、弟Cさんが長年住居としていた不動産は、弟Cさんの名義に変更され、この先も居住し続けることができることとなりました。
今回のように、相続人関係が複雑であったり、一度も会ったことのない相続人と遺産分割を進めなければならないケースは少なくありません。
相続問題は、調査や手続なども煩雑ですので、それぞれの希望や主張がある場合には、当事者たちだけで解決しようとせず、相続問題に詳しい弁護士に一度ご相談されることをおすすめします。
担当弁護士
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弁護士法人 法律事務所オーセンス
竹中 恵 弁護士(千葉県弁護士会所属)
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事例71 亡くなった母に前婚の子がおり、複雑な相続を円満行いたい。
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事例67 遺産相続を済ませたいが、手続の進め方が分からず困っている。
先日、母が亡くなりました。母の相続遺産の中には不動産もあるため、不動産の名義変更を行いたいと考えていますが、相続に関する手続が分からないため… 詳しく見る -
事例66 遺産分割後、親族から根拠のない金銭要求をされて困っている。
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事例61 長男として相続のまとめ役になったが、一人でやるのは困難。
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事例57 夫の遺言どおり、すべての遺産を相続したい。
夫(50代)が亡くなったため、妻Aさん(50代)が遺産を相続することになりました。Aさんと夫との間に子どもはいませんでしたが、夫の父(80代)が健在であったため… 詳しく見る -
事例56 遺産の不動産に設定された根抵当権を抹消して相続したい。
Aさん(70代)の妹Bさんが亡くなりました。Bさんは生涯独身でしたので、Bさんの兄弟が遺産相続することになり、長女であるAさんが相続手続きを行うことになりました… 詳しく見る -
事例55 兄が生前贈与について認めず、遺産分割の話し合いが進まない。
父(90代)が亡くなったので、長男であるAさん・次男であるBさん・長女であるCさんの3人が相続人として父の財産を相続することになりました。Aさんは、父の死後すぐに相続放棄を… 詳しく見る -
事例54 葬儀費用などを負担した。遺言通りの相続分では納得できない。
Aさんは30年連れ添った妻を亡くし、その妻の相続人となりました。妻には離婚歴があり、前夫との間に長男Bさんと次男Cさんがいたため、彼らも相続人となりました… 詳しく見る -
事例53 相続した不動産をなるべく損のないよう売却し、分割したい。
母(80代)が亡くなり、Aさん(60代)と妹のBさん(60代)で相続することになりました。相続財産は、預貯金以外に母が住んでいた実家がありました。母が亡くなって以降… 詳しく見る -
事例51 預貯金・不動産・株券をどう相続するか、意見が合わない。
Aさん(20代)の母が亡くなりました。そのため、母の遺産の相続手続きをすることになりました。相続人はAさんの他に、姉のBさんと父のCさんがいました… 詳しく見る -
事例46 相続人の一人が遺産分割協議に参加してくれない。
母(80代)が亡くなり、後を追うように父(80代)が亡くなりました。父が亡くなった後、兄弟3人が相続人として、財産を相続することになりました。兄弟3人で遺産分割の話し合いをしたところ… 詳しく見る -
事例43 遺産に海外の銀行口座の預金が。手続きが複雑で困っている。
父(50代)が亡くなり、母のAさん(50代)と娘である Bさん・Cさん(共に20代)が相続することになりました。父が遺した財産には海外の銀行預金がありました… 詳しく見る -
事例42 不動産に関する相続手続きが複雑すぎて分からない。
父(80代)が亡くなり、長男のAさん(50代)と長女のBさん(40代)が相続人として父の財産を相続することになりました。父は生前、遺言書を遺していなかったので… 詳しく見る -
事例40 遠方に離れて暮らす兄弟と相続の話が進められない。
Aさんの母が亡くなり、長女であるAさんと長男のBさんが相続することになりました。しかし、AさんはX県在住、BさんはY県在住、Aさんの母はZ県で亡くなったため、それぞれ距離があり… 詳しく見る -
事例38 相続人は疎遠な異父兄弟(姉妹)。相続の進め方が分からない。
母(80代)が亡くなり、Aさんは母の相続人となりました。母の遺産整理をしていたAさんですが、母が持っていると言っていた土地についての権利書などが見つかりません… 詳しく見る -
事例37 相続手続きについて、何から始めたらいいか分からない。
母(70代)が亡くなり、父も既に亡くなっていたので、娘であるAさん(40代)・Bさん(40代)・Cさん(30代)が相続人となりました。母が残した財産には… 詳しく見る -
事例35 家族が多い祖母の遺産相続。相続人の数が多く生死も不明。
Aさん(70代)の叔母であるBさん(90代)が亡くなりました。Bさんには家族が多くいたため、複雑な相続が予想されました。Aさんは相続人を確定するために… 詳しく見る -
事例33 複雑な共有持分不動産の相続手続きをお願いしたい。
母(90代)が亡くなり、父は既に亡くなっていたので、長男のAさん(70代)と長女のBさん(60代)が相続人となりました。母が残した財産には、不動産と預貯金がありました… 詳しく見る -
事例30 連絡先も知らない夫の前妻の子に、遺産分割に同意してほしい。
夫(60代)が死亡し、妻であるAさん(60代)が相続人となりました。夫とAさんとの間には子どもがいませんでしたが、夫には前妻との子どもであるBさんとCさん(共に40代)がいました… 詳しく見る -
事例29 財産も相続人も不明。遺産分割協議を円滑に行いたい。
Aさんの母が亡くなり、Aさんと弟、妹が相続人として母の財産を相続することになりました。しかし、実際に母がどのような財産を有し、どの位の負債を負っていたかがわかりませんでした… 詳しく見る -
事例27 相続人が正確に把握できず、夫の遺産を整理できない。
夫(70代)が死亡し、妻であるAさん(60代)が相続人となりました。夫とAさんの間には子どもがいませんでしたが、夫には消息不明の弟のBさん(70代)がいました… 詳しく見る -
事例26 兄弟の一人が弁護士を立てて遺産分割調停を申し立ててきた。
母(90代)が亡くなったので、長男であるAさん(60代)、長女であるBさん、次女であるCさん(70代)が相続人として母の財産を相続することになりました… 詳しく見る -
事例17 兄弟から突然遺産分割調停の申立てをされた。
母(80代)が亡くなったので、父(90代)Aさんと息子であるBさん、Cさん(共に60代)が相続人として母の財産を相続することになりました。Bさんは、かつてAさんに内緒で… 詳しく見る -
事例15 病気の相続人がおり、遺産分割協議がなかなか進まない。
父(90代)が亡くなったので、長女であるAさん・次女であるBさん・三女であるCさん(60代)の3人が相続人として父の財産を相続することになりました… 詳しく見る -
事例14 一人で母の介護をしたのに、法定相続分しか貰えないのは納得いかない。
母(90代)が亡くなったので、娘であるAさん(60代)とBさんが、相続人として母の財産を相続することになりました。Aさんは、両親が建てた家を守っていこうと思っていたので… 詳しく見る -
事例13 遺産分割教護で作成した協議案に納得してもらえない。
父(80代)が亡くなったので、娘であるAさん(50代)と弟のBさん(40代)が相続人として父の財産を相続することになりました。Aさんは、生前両親が住んでいたマンションを… 詳しく見る -
事例12 相続財産の詳細が不明。弁護士に調査してもらえる?
AさんとBさんの伯母(90代)が亡くなり、その伯母に配偶者も子どももいなかったことから、甥と姪にあたるAさん(50代)・Bさん(40代)らが代襲相続によって相続人になりました… 詳しく見る -
事例9 親戚が遺産分割協議で決めた内容を守ってくれない。
祖父(80代)と祖母(80代)が立て続けに亡くなり、父は祖父母よりも先に亡くなっていたため、祖父母の孫である相談者Aさん(20代)と弟(10代)は… 詳しく見る -
事例6 母の遺言通り相続しようとしたが、調停を申し立てられた。
母(90代)が死亡したため、依頼者Aさん(60代)は遺産を相続することになりました。Aさんには姉と妹がいて、3人姉妹でした。Aさんは生前母と同居しており...詳しく見る -
事例5 存命である夫の父に、夫の遺産の相続放棄をしてほしい。
夫(50代)が死亡したため、依頼者Aさん(50代)は遺産を相続することになりました。Aさんと夫との間に子どもはいませんでした。もっとも、夫には認知した父(80代)がおり、父との間で遺産分割について協議しなければならず...詳しく見る -
事例2 妻の連れ子との遺産分割。相続を進めたいが連絡がつかない。
妻が死亡したため、Aさんと、妻の前夫との間の3人の子が相続人となり、遺産を分割することになりました。預貯金が1000万円でした。ただ...詳しく見る -
事例1 今の家に住み続けるため、不動産は売却せずに遺産分割したい。
父が死亡したため、母と子3人(合計4人)が相続人となり、遺産を分割することになりました。遺産は両親と長男夫婦が住んでいた家・土地(評価額合計4,000万円)...詳しく見る