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相続問題の解決実績

※掲載している事例内容は解決当時の法令に従ったものとなっております。

事例7 遺産のほとんどを相続した父の後妻に遺留分を請求したい。

  • ご相談者Aさん
  • 年齢:30代
  • 性別:男性
  • 続柄:長男
ご相談までの経緯・背景
父(60代)が死亡し、子である相談者Aさん(30代)は父の遺産を相続することになりました。父はAさんの母と離婚した後、別の女性Bさんと結婚していたので、父の相続人はAさんと後妻であるBさんの2人でした。
被相続人である父は、生前、実家の家と土地をBさんに贈与しており、預貯金も生前に引き出されていたので、遺産はほぼゼロに等しい状況でした。そこで、Aさんは父の遺産についていくつかは相続したいと考えていましたが、どうしたらよいかわからず当事務所にご相談にいらっしゃいました。
Aさんは、Bさんが父の遺産のほとんどを譲り受けることが不満であり、Bさんが譲り受けた不動産や父の退職金、生前に受け取ったボーナスの合計額について遺留分減殺請求をしたいと考えていました。

遺留分減殺請背景遺産分割交渉背景

解決までの流れ
Bさんは、被相続人から不動産を譲り受けていた他、被相続人の預貯金をこまめに引き下ろしていたので、被相続人の財産がどれだけあるのか不明な状態でした。
 弁護士は、まずBさんが受け取った財産の確認を行うことにしました。登記簿謄本を確認したところ、Bさんは3筆の土地と1棟の建物を被相続人から贈与されていたことがわかりました。そこで、市役所に依頼して、これらの不動産の固定資産評価証明書の交付を申請し、Bさんが贈与を受けた不動産の金銭評価をすることにしました。
さらに、引き下ろされた預貯金については、各銀行に対して預貯金等の取引推移の一覧表を申請して、Bさんが被相続人の退職金などを含めた総額いくらの金銭を引き下ろしているのかを調査することにしました。
 これらの調査結果を踏まえて、不動産の贈与や預貯金の引きおろしがBさんに対する特別受益であるといえれば、遺留分減殺請求の対象になると考えた弁護士は、Bさんに対して遺留分減殺請求権を行使することにしました。
 遺留分減殺請求権を行使した結果、Bさんが受け取った不動産と預貯金が特別受益に該当することを確認した上で、それらの4分の1の金額(侵害遺留分相当額)をBさんがAさんに価格賠償するという内容の和解が成立しました。
結果・解決ポイント
Aさんは、遺留分減殺請求訴訟といった面倒な手続きをせずに、優位に和解に応じることができ、BさんがAさんに対して希望通りの価格賠償を行うことによって、事件は無事解決しました。

遺留分減殺請結果遺産分割交渉結果

補足

遺留分減殺請求(旧制度)は、法改正により、2019年7月1日以降、「遺留分侵害額請求」に変更となりました。

旧制度では、例えば、遺産に不動産がある場合には、遺留分の割合に応じて不動産の権利そのもの(共有持分)を請求することになっていました。
しかし、それでは、一つの不動産を複数の人で共同して持ち続けることになり、法律関係が複雑になってしまいます。
そのため、新しい制度である「遺留分侵害額請求」では、不動産の権利そのものではなく、その権利の財産的な価値に応じた金銭を請求することができるようになっています。

なお、2019年7月1日以降に遺留分を請求する場合であっても、2019年7月1日以前に亡くなられた方については、旧制度の遺留分減殺請求が適用されます。

担当弁護士

  • 谷田部真彰 弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所オーセンス

    谷田部 真彰 弁護士(第二東京弁護士会所属)

  • 早稲田大学 卒業(3年次卒業)、慶應義塾大学大学院法務研究科 修了。個人法務から法人法務まで幅広い案件を手がける。

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