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事業承継とは

時点

事業承継の2つの側面と、3つの承継

事業承継には、2つの側面があり、3つの承継が必要とされています。2つの側面とは、①後継者の選択と育成、②財産の引継ぎです。また、3つの承継とは①経営権の承継、②自社株の承継、③事業用資産の承継です。

この2つの側面と3つの承継の中の一つが中途半端であったり失敗したりすると、事業承継は覚束なくなり、事業承継の成功は望めません。これから事業承継について詳しく解説しましょう。

事業承継のよくある3つのパターン それぞれのメリット・デメリット

事業承継のよくあるパターンは3つです。

  • ①ご自分の子供や親族を後継者にする「親族内承継」
  • ②会社の従業員や役員を後継者に選ぶ「従業員への事業承継」
  • ③他社へ事業を売却する「M&Aによる承継」

それぞれのメリットについて、一つずつ詳しく解説しましょう。

①親族内承継

オーナー社長として不断の努力で築き上げてきた会社を、できれば子供に継がせたいと思うのは子の親として当然の心情です。中小企業の後継者不足がささやかれて久しい現在でも、実子に事業承継を行う経営者は、小規模事業で60%以上、中規模企業で40%以上であり、中小企業合わせて半数以上にのぼります。

息子がいない場合、かつては娘に婿養子に迎え事業を継がせるパターンも多くありましたが、現在は女性経営者として娘に事業承継を行う経営者が増えています。また、実子がいない場合、兄弟姉妹、甥や姪といった親族に継がせたいと思う経営者も多いはずです。

日本は数百年も続く老舗が数多く残っている世界でも珍しい国です。中小企業において親族内承継における血のつながりは、身内びいきのデメリットと思われがちですが、社内の統率をはかる点においてメリットは大きいのです。

②従業員への事業承継(MBO・EBO)

親族に後継者がいない場合、会社内で後継者を探すことになるはずです。役員の中から後継者を選び事業承継を行うMBO(マネジメント・バイアウト)と、一般の従業員へ事業承継を行うEBO(エンプロイー・バイアウト)があります。

従業員や役員から後継者を選ぶメリットは、社内の事を熟知している人材を後継者に選べば、事業承継をスムーズに行える点です。親族承継のケースで後継者が社内業務を行っていない場合、一から会社の業務内容を説明する必要があり、事業承継に大幅に期間が掛かってしまいます。

また、親族内承継や役員への承継(MBO)の場合、比較的スムーズにいくことも、従業員への事業承継(EBO)では、さまざまな問題が生じる可能性があります。予想される問題点としては大きく分けて2つあります。

一つは、後継者に選ばれた従業員と、選ばれなかった従業員の人間関係が悪化し、仕事に支障をきたす可能性があることです。後継者に選ばれなかった優秀な従業員は会社を去ってしまうかもしれません。もう一つとしては、自社株や事業用資産を従業員に承継する場合の資金問題です。親族外の従業員は資金力に乏しいことが多く、自社株や事業用資産を引き継ぐための資金を確保するために、資金を確保する方策を検討する必要があります。

③M&Aによる事業承継

M&Aというと、外資系企業の日本企業への敵対的買収など、あまり良いイメージを持っていない経営者もいるかもしれません。しかし、敵対的買収はM&Aのごく一部であり、大半は売買する双方の企業が納得して行うことが一般的です。親族内承継や従業員への事業承継が困難な場合、M&Aを検討してみましょう。

M&Aによる事業継承のメリットは、買収企業の傘下に入ることよる事業存続と従業員の雇用安定、事業売却による利益が得られる点です。また、事業承継における後継者の育成、自社株や事業用資産の承継に必要な資金の調達などが不要になることもメリットです。

一方のデメリットは、経営者がここまで育ててきた会社の経営権が他社に移るわけですから、事業展開や従業員の仕事への意欲向上などは買収企業任せになることです。

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事業承継の成功のカギとは?

事業承継は、①経営権の承継、②自社株の承継、③事業用資産の承継の3つの承継が成功することにより完成します。これらの承継について詳しく解説しましょう。

KEY1 経営権の承継

経営権といっても正式な法律用語ではなく、社長の権限の引継ぎと言えばわりやすいでしょう。しかし、社長の役職名を他者に引き継がせただけでは経営権の承継にはなりません。さまざまな経営上の決定権、人事権、従業員に対する支持&影響力、取引先のへの影響力、事業用資産の処分権など多岐にわたる権限を上手く後継者に承継しなければ、事業承継の成功は望めません。

昨日まで旧経営者が指示を出しスムーズ回っていた仕事が新社長に代わった途端、業務に支障をきたしたり、新社長の経験不足を理由に銀行の融資が降りなくなったりすることもあります。こんな事態を防ぐために後継者の育成が必要になります。

新社長として経営権を行使するには経営者としての人格や識見が要求されます。経営権の承継には後継者を選択し、ある程度の時間をかけて育成する必要があります。

KEY2 自社株の承継

自社株とは、その名の通り自社の株です。日本の企業の多くは中小企業、特に非上場の同族会社であり、そのような会社の株式は、「非上場株式」や「未上場株式」と言われるものです。

上場株式であれば、株式市場での取引相場という客観的な数値があります。しかし、非上場株式の場合は、業績が良い会社だと額面の100倍以上の価格で評価される可能性もあります。自社株の評価は国税庁が作成している「財産評価基本通達」の『取引相場のない株式等の評価』に基づいて行われます。

また、自社株が分散している場合、後継者に自社株を集約しなければなりません。これは、後継者のスムーズな経営権の行使に必要不可欠だからです。

現経営者が自社株を100%と保有しており、すべて後継者に譲り渡すことが可能であれば問題はありません。しかし、平成2年の商法改正以前に設立した株式会社の場合、発起人が7名必要だったため、名義株や少数株として自社株が分散しているケースが多いのです。

さらに、自社株は個人の所有物なので相続税の対象になります。このように、自社株は評価価格の問題と相続も絡み、自社株の承継は事業承継のキーポイントとなる可能性が高いのです。

KEY3 事業用資産の承継

事業用資産は、土地、建物、倉庫、設備、重機などの固定資産が主な内容です。中小企業では、事務所や工場で使用している土地や建物が会社名義ではなく、社長の個人名義になっているケースがしばしば見受けられます。

社長個人名義のまま会社に賃貸する方法や会社や後継者に譲渡する方法、建物のみを譲渡して土地の評価を下げる方法など、税制上の特例を利用したり相続税対策を兼ねたり、さまざまな選択肢があり、自社のケースに合わせた事業用資産の承継を検討する必要があります。

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