※掲載している事例内容は解決当時の法令に従ったものとなっております。
事例64 相続放棄の期限後に疎遠の親の死亡を知ったが、起算日変更を弁護士が手続し相続放棄を実現。
- ご相談者Aさん(長女・30代)
- 長年、音信不通だった父が亡くなり、相続財産も少なく負債もあるようなので相続放棄したい…
- ご相談までの経緯・背景
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Aさんは両親の離婚後、母親に引き取られました。その後、母の再婚相手の家族と共に暮らしていました。
長年、実の父とは音信不通でしたが、突然父の兄弟から父が亡くなったと連絡がありました。
両親が離婚したとしても、その親と子は親子関係にありますから、Aさんは父の法定相続人として、父の遺産を相続する地位にありました。
しかし、父の兄弟によると、父に財産は少なく、負債があるかも分からない状態とのことでした。
Aさんは、どうすればよいか困り、当法律事務所に相談にいらっしゃいました。
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相続人は被相続人の財産だけでなく、負債についても相続することになります。
父に負債があれば、相続人であるAさんはその負債を負うことになってしまいます。
弁護士は、相続財産が少なく、負債が否定できない財産状況から、相続放棄をアドバイスし、Aさんもこれに納得し相続放棄を希望しました。
- 解決までの流れ
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相続放棄には、3か月間という期限がありますが、Aさんがご相談にいらした時点で、Aさんの父が亡くなってから既に3か月が経っていました。
被相続人の死亡日から3か月を経過した場合に相続放棄を申し出るには、相続人が相続の開始を知った日から3か月経っていないことを裁判所に説明しなければなりません。
弁護士は、裁判所に対し、Aさんが父の死亡時にはその事実を知らず、父の死から2か月ほど経った後に、父の兄弟からの連絡で初めて自分の相続の開始を知ったことを理由に、このまま認めるよう主張しました。
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結果・解決ポイント
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Aさんは無事に相続放棄をすることが出来ました。
これにより、Aさんは父の負債を相続せずに済み、もとの日常生活を送れるようになりました。
相続人は相続放棄や限定承認という方法で、被相続人が残した負債を肩代わりを回避できます。
これは申し出がないと認めてもらえない制度ですので、被相続人の負債でお困りの方は、ぜひ弁護士に相談にいらしてください。
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