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株式を相続した際の手続き方法とは?株式評価額の計算方法などについても解説します

株式を相続した際の手続き方法とは?株式評価額の計算方法などについても解説します

故人が会社経営や株式の取引をしていたため、相続する財産の中に株式が含まれている場合、所有していた株は相続人が相続することになります。しかし、どのように株式を相続するのか、具体的な方法が分からないという人も多いのではないでしょうか。

今回は、株式を相続する際の株式評価額の計算方法や、また複数の相続人がいる場合の株式相続の手続き等について詳しく解説します。
株は価格が流動的な資産になるため、可能な限りスピーディーに手続きを行いましょう。

株式評価額の計算方法と相続株式の調査方法

被相続人の財産の中に株式が含まれていた場合の評価額の考え方と、株式評価額の計算方法、相続株式の調査方法について解説します。

株式の評価額

株式の評価額には、相続税の申告の際に必要となる評価額(相続税評価額)と相続人が遺産分割協議の際に定める評価額の2種類があります。

相続税評価額は評価方法が財産評価本通達等で定まっている一方、遺産分割協議の際に、相続人間が遺産の株式をいくらとするか、は特に通達等で明確に定まっているわけではありません。
ここでは、遺産分割協議の際の株式の評価方法の考え方について解説します。

上場企業の株式

上場企業の株式は価格の変動が激しいため、どの段階の評価額で価格を判断するかが重要なポイントになります。一般的には、「遺産分割時の価格=上場企業の株式の評価額」であるといえるでしょう。

非上場企業の株式

非上場企業の株式は評価額の判断が難しいため、税理士や公認会計士等の専門家と相談して判断をしたほうが良いでしょう。類似業種批准方式や純資産価額方式などの計算方法があります。

類似業種比準方式は、同じ業種の上場企業の株価を参考に、1株当たりの配当、純資産、利益の3つのポイントから計算します。

純資産価額方式においては、現段階での企業の財産価値のみで株価を計算する方法です。

なお、上場企業の株式、非上場企業の株式いずれの場合も、遺産分割に際しては、最後は相続人全員が評価額に納得すれば問題はありません。

株式の存在の確認方法

故人の株式は、故人が住んでいた家から株券が見つかるケースと、上場企業の株式の場合は証券会社や信託銀行への問い合わせで確認する方法、非上場企業の場合は当該企業に問い合わせる方法があります。証券会社や信託銀行に問い合わせをする際には、本当に相続人なのかを確認されますので、戸籍謄本等の相続人であることがわかる資料を用意する必要があります。

株式の相続の流れとは

株式の相続の流れとは

株式の相続の流れについて詳しく解説します。

株式相続の流れ

最初に、誰が相続人なのかを確認しなければなりません。戸籍謄本を確認して、相続人を明確にしたうえで、故人がどのような株式を所有していたのかをリサーチします。株式は、性質上持っていることが一目では分かりにくいため、相続財産の調査が必要になることが多いです。

株式相続=名義変更

故人が株式に関して遺言に記載していた場合、基本的には遺言通りに、株式が相続されます。遺言がなく、相続人が複数人いるケースでは、株式をそれぞれの相続人に分けるために、遺産分割協議を行わなければなりません。

以下では、株式に関しての遺言がなく、相続人が複数いる場合の株式相続の手続きを解説していきます。

上場企業の株式相続の手続き

遺産分割協議を行い、誰が、どの株式を、どれだけ取得するかの協議が整いましたら、「遺産分割協議書を作成します。

上場企業の株式とは

株式の相続に関する手続きは、株式の名義を相続人の名義に変更する手続きを指します。上場株式は、証券会社に連絡をして株式の名義変更を行うことが一般的です。

株式を相続する際に、相続人が株式を相続するのか、相続した株式を売却して得たお金を分配する(換価分割)のかを選びます。どちらの方法であっても、最初に必ず株式の名義変更をしなければなりません。故人名義の株式を相続人が売却することはできないためです。

上場企業の株式相続の確認方法

上場企業の株式は、一般的に証券会社や信託銀行が管理しています。それぞれの金融機関に取引残高報告書を発行してもらうことで、故人がどの株をどの程度保有していたかを知ることが可能です。
証券会社等からの郵便物等から、問い合わせを行っていくことが多いです。

名義変更の際に必要な書類

上場企業の株式相続の手続きは、必要書類を金融機関に提出して株式の名義を故人から相続人に変更することになります。名義変更の際に必要な書類は一般的には以下の通りです。

  • ○株券(電子株の場合には不要)
  • ○相続による株式名義書換請求書
  • ○新しい株主の株主票(証券会社の口座)
  • ○遺産分割協議書
  • ○相続人全員の印鑑証明
  • ○相続人全員の現在戸籍
  • ○被相続人が生まれてから死ぬまでの連続した戸籍謄本

また、電子化された株式を相続して相続人に株式の名義を移す場合、相続人が口座を持っていない場合は新規で口座を開設します。相続人が故人とは異なる証券会社の口座を持っている場合には、そのまま相続することが可能です。

故人の部屋で発見された紙の株式(株券)が、現在電子化されている場合は「失念救済請求書」を使用して電子化したうえで、手続きをする必要があります。失念救済とは、失念株主の特別口座を開設して、他人名義の特別口座から株式を振替える方法です。手続き方法としては、共同請求もしくは裁判所の判決等をもとにした単独請求等があります。

非上場企業の株式相続の手続き

非上場企業株式の相続の手続きについて、流れと手続き方法を解説します。

非上場企業の相続手続きとは

非上場企業の株式は、当該企業が管理をしていますので、当該企業に直接問い合わせをする必要があります。

非上場企業株式の手続きの流れ

非上場企業株式の手続きは、最初に相続人が非上場企業に直接株式の名義変更に関する相談や依頼をします。

ただし、譲渡制限付き株式の場合、相続できないこともある点に注意が必要です。譲渡制限付き株式は、主に小規模の会社で発行されています。譲渡制限付き株式は株主が誰なのかが重要であることから、相続で引き継いだ場合、企業側から株式の売り渡しを請求されることがあるためです。請求された場合は、株式を売り渡したうえで売却した金額を相続人で分配することになります。

株式相続の税金について解説

株式の相続に関する税金について解説します。

相続税

相続税は「3,000万円+(600万円×相続人の人数)分」までがの基礎控除となります。控除額を上回る遺産の相続であった際には、相続税が掛かるため注意しましょう。

相続税が高額の場合は、評価額が高いほど税金が多く掛かり、評価額が低いほど節税になります。株式の相続税評価額の計算方式は非常に難しいので、税理士等の専門家へ計算を依頼する方法が有効です。

売却して譲渡をする際には譲渡所得税が掛かる

株式は、売却して利益が出た場合は利益(譲渡益)に税金が掛かります。売却時の所得は「譲渡所得」となり、所得税の課税対象になることが理由です。

一般的に、譲渡所得は「購入時の価格と売却時の価格」の差額であり、購入時の金額(取得費)より売却時金額が大きければ所得税の課税対象になります。購入時の金額より売却時金額が少ないと、課税対象にならないのです。
もっとも、相続で取得した株式を一定の期間内に譲渡する場合、「取得費加算の特例」を使用し、支払った相続税額の一定額を譲渡資産の取得費に加算することができる場合があります。所得税の計算方法も非常に難しいので、税理士等の専門家に相談することをお勧めします。

まとめ

株式を相続した際には、上場企業か非上場企業かで評価額の計算の仕方や、手続きの方法が異なります。しかし、いずれの場合も株式の名義を相続人に変更しなければなりません。「遺産分割協議の結果に基づいて株式の名義変更すること」が、株式の相続手続きです。

株式の評価額の確認や名義変更の書類準備など、株式の相続には専門的な知識が必要であり、手間が掛かる作業が多いため、法律の専門家に相談したほうがスムーズに手続きが進みます。株式の相続を考えている方は、オーセンスにぜひご相談ください。

このコラムの監修者

  • 小林翼 弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所オーセンス

    小林 翼 弁護士(第二東京弁護士会所属)

    相続(遺産分割・遺留分等)、離婚問題を得意とする。不動産関連の企業顧問の経験も活かし、不動産が絡む相続案件を数多く取り扱う。親しみやすい人柄と熱心な仕事ぶりに、お客様から感謝のお手紙をいただくことも多い。地域で開催される無料の相続相談会などにも参画、地域の皆さまの身近な相談相手であれるよう日々努めている。

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